サレオス、ザロスとも呼ばれる。大きなクロコダイルに乗った雄々しい戦士であり、銀の鎧に冠を戴いた姿で描かれる。また、赤の戦士であるともいわれるが、鎧が赤いのかもしくはマントが赤いのかは分からない。30の軍団を指揮する公爵であるとされる。

サロスは酒を好み、人々の間に愛をまくとされる。男の心を女に向けさせ女を男に振り向かせることができる。彼の力は男女共に用いることができるが、どちらかといえば女性が男性を振り向かせるときに借りるのが効果的とされる。

ゲーティアにはさまざまな恋愛感情をコントロールする悪魔が登場するが、これが著された時代を考えると男性中心の感があるのは否めない。今日残っているグリモアの多くは幼児期にキリスト教の教義をたたき込まれた人々がまとめたものである。かつてリリスが嫌いエデンを去った男尊女卑の考え方が知らず知らずにじみ出ているのであろうか。想い人がいる女性は彼の力を借りてみよう。彼はあなたに心奪われるはずだ。たとえ妻子があろうとも。

また、屈強な戦士の姿で現れるサロスだが、追いつめられどうしようもなくなるまで戦おうとはしないとされている。

「ソロモン72柱」 悪魔紋章 "19 サロス/Sallos"
 悪魔紋章 "19 サロス/Sallos"

「ソロモン72柱」 19 サロス/Sallos