ヴァレフォール、マレファルとも呼ばれる。10もしくは36の軍団を従える公爵である。現れるときには、ライオンの顔にガチョウの脚、野兎の尾だとか、頭はロバで体がライオンなど、様々な姿で現れる。 また、天使の姿で現れる事もあるようだが、かつての天界での地位はもとより、いつ堕天・降天したのか、そもそも天使だったのかすら分からない。

エノク書などによれば、「盗賊の顔」を持ち、「絞首台に送るまで盗賊どもと親しく交わる」とされる。そう、彼は盗みをそそのかすのだ。人間に才気と大胆さを与えるとは、そういうことなのだろう。しかし、大胆になった所で真に危険な時に彼が助けてくれるとは限らない。彼は背中を押してくれるだけなのだから。

よき使い魔としても知られている。全ての秘密を召還者に教え、オカルト医学の知識を授けてくれる。人間を動物に変える方法も心得ているとされ、様々な仕事をこなしてくれる。敵に送りつけ呪いをかけたり、いろいろな雑務にも使役することができる。

しかし、あまりくだらないことは頼まない方がよいであろう。知らず知らず大胆になってゆき、ついには絞首台に送られることになるかもしれない。その時は彼は喜んで背中を押してくれるはずである。

「ソロモン72柱」 悪魔紋章 "06 ブァレフォール/Valfor"
 悪魔紋章 "06 ブァレフォール/Valfor"

「ソロモン72柱」 06 ブァレフォール/Valfor