バルバス、バルバスンとも呼ばれる。猛り狂う黒い鬣の獅子で描かれ、召還者の前では人の顔になる。人型にもなれ、その時は金の肌を持つ黒髪の男になるという。マルバスの名はシェイクスピアの「ヘンリー五世」や「ウィンザーの陽気な女房」に見られ、ルシファーやマモンと共に悪鬼の名として挙げられる。
36の軍団を従える長官であり、地獄の大総裁である。人に様々な隠された事柄や秘密のことについて真実を教える。また、病気を起こし、それを癒せる。彼のタリスマンを用いれば敵の秘密や急所、思い人の秘密の事柄について勘でピタリと言い当てられる。しかし、敵に用いるならまだしも、恋人の秘密を知ろうとする方は注意が必要だ。恋愛において必要以上の知識欲、独占欲はもはや病気。彼を召還した瞬間、当初の目的を忘れ病的な行為に走る者もいるだろう。
彼は人を様々な姿に変えることもできる。先のような病的な召還者にはたまらない能力であろう。自分のことは知られずに相手に近づく事ができるのだ。
また、機械や工芸術の知識も授けてくれる。現代のネットワーク社会において彼の力を借りてネットにアクセスすれば、もはや手に入らない知識など無い。彼にはパスワード(秘密)など関係ないのだから。
悪魔紋章 "05 マルバス/Marbas"